こんにちは!

車いすカウンセラー、前田真規です。

 

数年前、Iさんという女性からご相談がありました。

Iさんは6年くらい前に、神経の難病を発症。
病気はみるみるうちに進行し、家事はもちろん自分の世話もできなくなり、ほぼ寝たきりで過ごしていました。

 

病気の発症から2年くらいしてから、Iさんは女の勘で 旦那さんが浮気をしていると思ったそうです。

 

最初は電話やメールだけだったのが、そのうち女性と頻繁に会うようになったとのこと。

 

Iさんは、自分が妻として母として家族のために何もしてあげられなくなったことをかなり悲観していて、旦那さんが浮気をしていると確信しても、知らないふりして我慢していたそうです。
なぜなら、帰って来れば、何事もなかったように優しかったからと…。

 

でも、旦那さんが時々嘘をついてその女性と旅行に行くようになり、Iさんは自分が病気だという負い目から我慢していたものの、旦那さんが女性と会っていると思うと、居ても立っても居られなくなり、もういっぱいいっぱいの状況で私にご相談下さいました。

 

Iさんは、「私は鬱になってるかも知れない。
もう別れて施設に行ったほうがいいでしょうか」と仰っていました。

 

このままだとIさんが壊れてしまいそうなその文面を見て、私はすぐにIさんにメールを返しました。
しかし、その後 Iさんからお返事が来ることはありませんでした。

 

これは3、4年ほど前のことで、それ以来 Iさんと連絡がつかなくなってしまったのですが、Iさんが今、どんな形にしろ幸せに暮らしておられることを願ってやみません。

 

昨日は、音楽プロデューサーの小室哲哉さんが、自身の不倫騒動のけじめとして引退会見を行いましたよね。

 

あの会見を見て、みんなそれぞれに色んな意見を言ってました。
小室さんに同情する意見や、詐欺事件の時 支えてくれた桂子さんがいるのに、他の女性と会っていたなんてけしからん!という意見まで様々。

 

人にはそれぞれ観念があるので、そのように色んな意見や考えがあるのは当然です。

 

あなたはどう思いましたか?

 

私は夫から介護を受ける立場です。

 

私も結婚した当時と違って、今は障害者総合支援法でいうところの障害区分6です。

 

自分でできることは、口だけ達者に喋ること(笑)、書くこと、食べること、痰の吸引、スマホやパソコンの操作くらいで、あとは、家事全般はもちろん、着替え、トイレ、入浴、移動などは全部 介助が必要です。

 

もちろん、ヘルパーさんや訪問看護師さんに来てもらってるのでだいぶ助かってはいるのですが、それでも夫の介護負担は相当なものだと思っています。
お互いストレスが溜まれば喧嘩もします。

 

私は脳には障害がないので、桂子さんのようにスムーズなコミュニケーションができないということはありません。
なので喧嘩になってしまうことも多いのですが、小室さんは喧嘩どころか大人の話し合いということもできなかったのかも知れません。

 

人それぞれ色んな意見がありますが、私個人としては、今回の小室哲哉さんの件は、誰もが他人事ではない、将来の我が身に降りかかる問題だと言えるのではないかと思っています。

 

我が子に介護が必要な場合。

配偶者に介護が必要な場合。

親に介護が必要な場合。

 

ぜひ皆さんも、もし自分が介護する立場、介護される立場だったらと想像して考えてみて下さい。

 

テレビでは、小室哲哉さんの会見の一部しか報道していません。
よかったら、会見の全文を読んでみて下さい。

 

そして、家族だけでは限界がある介護について、行政にも、社会で支えるシステムの充実を真剣に考えていただきたいなと思っています。