恥ずかしながら、私、今までKindle版の本を読んだことがなかったんです。

でも、紙の本 (特に厚いもの) を持って読むのも大変なので、友達に「便利だよ」と聞いて、初めて電子書籍を購入して、スマホのアプリで読みました。確かに、すっごく便利で、本を読むのが楽しくなりそう!

読んだのは、蛭子能収さんの『ひとりぼっちを笑うな』(Kindle版)。

蛭子さんといえば、私のイメージでは、平和と自由を愛し、自然体でのほほんと暮らしてるかんじ。本を読んでもあながち間違ってませんでした。

でも、ただ自由に自然体でのほほんと暮らしてるだけじゃなくて、そこには蛭子さんのブレずに一貫した芯の強さみたいなものがあるんだなと思いました。

自分の自由を確保したいから、他人の自由も尊重する

基本的には、他人がどんな態度を示そうとも、どんなことを言おうとも、それはその人の自由であって然るべき。もし変なことを言っている人がいたら、「あれ? あいつはなんだか変なことを言っているなあ」というぐらいの感じで受け止めておけばいいんですよ。

一人でいることは好きだけど、ひとりぼっちが好きなわけではない

これまで散々ひとりが好きと書いてきましたが、僕だってひとりの世界に完全に閉じこもりたいわけではありません。別に世捨て人とか、隠遁者みたいな存在になりたいわけでもない。それはやっぱり、ちょっと寂しいから。ならば、自分を表現できる何かを身につけて、その世界が好きな人たちとコミュニケーションを取ることくらいはしたいですよね。

私は「社交的だね」と言われることがあるけど、逆に、一人でいることも大好きで、一人での自由な時間がないと嫌だという二面性を持ってます。
その点では蛭子さんにとても共感できる。

ブレない自分を貫く

自分の思うとおりにやって、良い結果が出ればそれは自分の成果だし、悪い結果が出ても、それは自分のせい。
全て自分で責任が取れる。私も同感です。

社会のせいで、誰かのせいで、と思うから世の中は生き辛くなる

と、蛭子さんは言ってます。

過去なんてどうせ戻れないんだから、考えたってしょうがない

僕は過去の自分と比べて、あっちのほうが良かったというように比較して考えることがほとんどありません。
どちらかというと現実主義というか、目の前のことだけなんとかしようとするタイプのようです。
過去なんてどうせ戻れないんだから、考えたってしょうがないじゃないですか。

私もあまり過去を振り返ることはありません。
楽しかったことや嬉しかったことを懐かしく振り返ることはあるけど、嫌だったことや失敗したことを振り返ったり、あの時のほうが良かったな~と考えることもない。
だって、蛭子さんが言ってるように、その時には戻れないんだし、考えてもしょうがないから。
過去のことを考えて悩むより、じゃあ今何をすればいいのかを考えることのほうが大切だと思っています。

考えて実現した、その瞬間こそが、生きていて一番楽しい

この世に生まれて一番の喜びは、自分で考えてることを実現することだと僕は思っています。
考えて実現した、その瞬間こそが、生きていて一番楽しい。
誰に言われたわけでもなく、自分の中で考えたイメージを実現させること。

今日は何しよう? 明日はどう過ごそう? 来年はこんな年にしたい。将来はこうなりたい、って思ったら、そうなるにはどうしたらいいかを考えて実行する。
それが実現したら、人生はほんとに楽しいよね。

ひとりぼっちをけっして笑うことなく、自分を微笑みながら受け止めてくれる人を見つける

『ひとりぼっちを笑うな』―この本には、そんなタイトルをつけてみました。でも、僕が一番言いたいのは、ひとりぼっちを笑わないことではないかもしれない。もちろん、いつもポツンとひとりでいる、僕も含めた内向的な人たちを笑うことは、とても愚かなこと。ただ、それ以上に大事なことがあると思うんです。
それは、ひとりぼっちでいることをけっして笑うことなく、そんな自分を微笑みながらいつでも受け止めてくれる人を見つけること。
僕がこれまでの人生をとおして一番みなさんに伝えたいのは、その大切さなのかもしれません。

人のお葬式には行かない。行っても笑えてきてしまう。
そんな蛭子さんが、初めて孤独を知った奥さんの死。
その後再婚した蛭子さんは、「そんな自分を微笑みながら受け止めてくれる人」を見つけたんですね。
「だったら蛭子さんは、ぼっちじゃないやん!」って声が聞こえてきそう~。(笑)

この本を読んで、蛭子さんに共感することがたくさんあったけど、私は違うなって思うことも少しあります。ただ、「多様性を認める」ということを とても考えさせられた一冊でした。

まるで蛭子さんが喋ってるような、あのままの口調で書いてあって、サラサラっと読めてしまうので、皆さんも是非読んでみて下さい。